アムドライバーなんて新参のコナミのネタは寄せ付けませんとばかりの横綱の貫禄。
まさにネタ界の帝王。
真下監督っていつからこうなったんだろ。昔はゴールドライタンとかウラシマンとか
作ってたのに、いつの間にかレズカップルと銃撃と鳴り響くBGMの人になってしまった。なんかもう一ひねりしたら、伝統芸能の域になるとは思うんだけどね。歌舞伎とか、
能とかそういうの。武装ヘリがガトリング砲撃ってもかわそうとすらしない、そして
弾が当たらないってあたりはもう笑いすぎて鼻血出そうけど、歌舞伎の殺陣みたいな
もんだと思えば納得できなくもないような。
音楽がそろそろワンパな感もあるんだけど、無理矢理盛り上げるのでなんだか
面白いみたいな錯覚に陥ってくるのもたまらない感覚。
 
始まる前は真下監督との組み合わせでえらい化学反応が起こるかと思われた黒田脚本は、
セリフ回しにそれっぽさは感じられはしたものの、真下ウェーブに飲みこまれ全く
目立たず。実は意外と没個性、なところが浮き彫りになったと言ったら言いすぎか。
多分、「脚本屋」なんだろうね、クーガーのセリフを思い出した。
あまりに確固とした作家性を持つ真下監督の前で張るほどの我は、持ってないのだろう。まあその作家性がレズカップルと銃撃とBGMとドレスで仁王立ちなんだけどな。
いやほんと、真下すげーよ、ここまで来ると。
アヴェンジャーでは眠いという致命的欠陥があったが、これはその心配は薄そうなので
ますます磐石。多分最後までこのままだ。