「delphys」

 
過去編。円輝道と、紀世子・竜也の母となるあずさとの出会いが描かれる。
地雷原で、という馴れ初めはシチュエーションの特殊さがちょっと面白い。
輝道はギルガメッシュの地下墓所を見つけ、更にそこには謎の亜空間・
デルフィス(神の子宮)が存在することも明らかになる。
 
研究施設のスポンサーは結城老だったのか。このじいさん生きてるのか死んでるのか
結局判然としないんだよな。どちらにせよ風祭が深く絡んでることは間違いないが。
 
輝道はデザイナーズチャイルドで超天才なのだが、あずさとの関係は普通にいい恋愛、
いい青春で、あずさの末路を知って見ているとちょっと遣る瀬無くなるくらい。
このような人物である輝道がXXを起こしたのにはやはり余程の事情があるのだろうな。
漠然と、気づかないほうがいい何かに気づいてしまうという、天才故の悲劇を想像するが。
 
話戻って現在。竜也は紀世子の腹の子を処分しようとする伯爵夫人に怒りを爆発させる。
あくまで退かない伯爵夫人だが、想い人に生き写しの竜也に「黙れ糞ばばあ!」とまで罵しられて
その心中はいかばかりか。
とはいえ、竜也の怒るのはもっともで、伯爵夫人、敢えて冷徹に目的(この場合目先では胎児の処分)に
徹してるように見えて、実はそれって凄く感情的な態度だということかな。
頭はいいんだが、感情に負けて後一歩老獪になりきれないってふうに見える。
紀世子姉ちゃんとのやり取り見てても感じたけど。
 
一方、藤崎氏が社長の部下のヤクザに頼んでたのは、自分たちのオリジナルの身元調査だった。
オリジナルの名前は藤崎=カガミタカアキ、風子=マユズミハルカ、透=キドコロショウイチ
と言ってた気がする。
そして、やはり彼らは豚の腹から産まれたということだったようだ。
生い立ちも不遇なようだし、実の親という存在のないクローンというだけでもショックだろうに
こんな追い打ちかけられちゃ平静ではいられないわな。
画面は割と淡々としてるのだが、現状登場人物みんな辛そうなので感情移入して見てると
ちっと鬱々としてしまいそう。